漢方相談室より

漢方薬局店主による雑録です。肩の力を抜いてご覧いただければ幸いです。

不易流行

不易を知らざれば基立ち難く、流行を知らざれば風新たならず」

 

これは、かの松尾芭蕉が長旅の中で見出した俳句哲学だそうです。

少し噛み砕いて言うと、

”古来からの普遍的な基礎を学び、本質を知った上で、時代の変化に沿った新しさも取り入れていく”

ということです。

  

実は、今日いらした患者さんに教えて頂いた言葉なんです(^_^;) そのお方は、ある業界のプロフェッショナルにて、まさにこの言葉を実践していらっしゃいます。

 

漢方相談では、患者さんの言葉に耳を傾けることを大切にします。

もちろん、それは微細な情報を逃さず、治療に反映させるためでもあります。何気ない一言が、その後の治療結果を左右することがあるのです。

その中で、教えて頂くこともたくさんあります。幸運にも、腑に落ちる良い言葉を頂くことがあります。

 

漢方は2000年もの歴史があります。すでに基礎となる理論体系は構築されていますが、それを金科玉条のごとく堅守しているだけでは、漢方の発展などあり得ません。

時代は刻々と変化し、患者さんは現代病とも言える様々なお悩みを抱えています。それに対処するには、確かな理論のもと、新たな発想を展開していく必要性があります。

 
そのことを、あらためて考えさせられる言葉でした。

感謝です。

 

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